■古事記考■2021/06/11
■古事記考■2021/06/11
【古事記で考えた誓約で得たもの失ったもの】
古事記に「誓約」という場面がある。独自解釈してみます。
イザナギより末子相続で大王に任命されたスサノオだったが
クニの政事を疎かにしたため高天原より追放される。
男であるアマテラスは霊力に優れていたため女装して巫女のように振舞っていた。
イザナギはスサノオ追放後アマテラスにクニを任すこととした。
追放されたスサノオは各地で兵を集め再び大王位への返り咲きを狙っていた。
イザナギの訃報を知ると戦支度を整え高天原に出向く。
高天原の守備戦力を熟知していたスサノオは確実に勝てる戦力で進軍したので
脅せば簡単に大王位を譲ってくれるものだと考えていた。
しかし予想に反し高天原の結束力は高く抵抗する姿勢を見せてきた。
睨み合いが続き、同族を滅ぼすことにも躊躇いがあったスサノオは
「誓約」による大王位の移譲を迫った。
誓約は一種の占いでありスサノオとしても賭けであった。
その結果、
・大王位はアマテラスとする。
・スサノオは生涯二度と高天原に入ることを禁止する。
・高天原の高位巫女3名をスサノオへ譲渡する。後の宗像3女神。
・スサノオ一族より5名の人質を高天原に譲渡する。
人質達の子孫は後にヤマト王権のキーパーソンになっていく。
「誓約」で決まったことは絶対であり覆せることではなかったため
自ら提案したスサノオは泣く泣く承諾し退却する。