ぱたもんのブログ

妄想的歴史考察の備忘録(休止中)

■神社供物考■2021/08/16

■神社供物考■2021/08/16

【神社供物で考えたヤマト王権設立の因子】


神社の供物を見ていて気になったので調べてみました。

神様への供物のことを「神饌(しんせん)」といい、海、川、山、野でとれる季節の旬のものをお供えします。地域や時代によって違いはありますが最も大切な「神饌」は米です。他には、酒、餅、魚、野菜、果物、塩、水などがお供えされます

 

魚は生モノなので内臓や血を抜き「塩」をまぶして外気にあて乾燥して長持ちさせます。穀物以外の保存食として「干物」も古来から珍重されてきました。「塩」が作られる場所には「干物」の文化も育っていきます。

縄文時代には貝の干物が縄文土器から発見。
奈良時代には各地から献上品や税として宮廷へ納められていた。
平安時代には「からもの」という名で貴族の酒の肴となっていた。
江戸時代には干物も庶民に広まったが贅沢品だった。

 

では「塩」についてはどうだったのでしょうか。

日本は岩塩や塩湖などの塩資源に恵まれてなかったので海水から塩を作っていました。しかし雨が多く湿度も高いので天日だけで塩になりません。縄文や弥生時代には専用の土器で煮詰めて塩の結晶を作っていたようです。海水の塩分濃度は3%なので長時間熱する必要があり苦労したことでしょう。生産量も少なかったはず。

奈良時代には塩浜という一定の場所に海水を何度も流し込み高濃度の塩水を作ることで効率化が図られました。

古代日本の海岸線では全国的に製塩されていましたが、やがて瀬戸内海沿岸に集約していき、江戸時代には全国生産の9割を占めることになります。日照時間も長く、高品質で大量生産に最も適していたからです。

 

瀬戸内海沿岸の「吉備国」がヤマト王権設立を主導した原動力として、この「塩」も重要なファクターだったと考えます。

 

 

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